羨ましいと思うでしょ?
ここの所なぜだか分からないけど高額の受注が舞い込みました。価格的には100万円以上です。それって確かに凄い事だと思うし羨ましいと思われると思います。
でも、そんな良い事ばっかりではないんですよ。何しろそういった依頼をしてくれる方は、「凄いものが出来る」って期待をするし、こちらはその期待を一身に背負って受ける訳ですから。
そんな期待をヒシヒシと感じながら綿密な打ち合わせをこなしながら、職人さんと話をしたり物事を決めたりとする訳です。
トラブルだらけ
どんな仕事でもそうだと思うんですが、予定通りにいく訳がないのです。色々な方向からトラブルがやってきます。石留めが決まらない。デザイン通りの石がない。細部がまだ決まっていない。。。など嫌な汗をいっぱいかく体験が山積みです。
だいたい納期がどんどんどんどん厳しくなってきて、間に合わないかも知れない・・・って事ばっかりなんです。だから、大丈夫。間に合わすぞ!とか色々説得しながら作るんです。
その中でトラブル連発で無理じゃないかと思う事もあるんです。ジュエリーだから輝いているのは当たり前でも、依頼者の望むような物を作るのは死ぬかと思う事の連発。。。
そして納品
色々なトラブルを乗り越えて出来上がるんですが、その瞬間でも全然安心出来ないんです。。。だって出来上がっただけで依頼者は見ていないんですから。
最終チェックでもトラブルがあるし、それを解決して最良の形を整えての納品です。ドキドキが止まらないという事はこういう事を言うんです。十代の頃の恋のドキドキが懐かしい・・・
素晴らしいです!と言われても安心出来ない
依頼者に商品を見てもらって依頼者が「オーケー」を出してもまだまだなんです。贈る人がいる場合、その方が喜ばないと納品とは言えないのですから。
納品して数日後に依頼者から連絡があって、喜んでもらえたのを聞いて初めて「安堵」です。嬉しいとかヤッターとかの感想はありません。
そして、次のミッションへ
やっと安堵したのもつかの間、本当に喜んでもらえたら次のデザインもよろしくお願いします。と言われる訳なんです。再びプレッシャー。あの悪戦苦闘の日々が始まります。
一時はキャンセルして全額返却も考えるような案件だったりするので、喜んでもらえるのは素直に感謝しかないです。
「これが俺の仕事」
そう思って初心を取り戻し仕事を続けます。
高額なら高額ほど期待を背負っているので、それなりに大変という訳なのです(^^;)